高校時代から付き合い始めたトアイ（トラン・タイ）とリン（ニン・ズン・ラン・ノ）は文字どおり一緒に大人になった。高校時代はほほえましいカップルだったが、時がたつにつれ、その関係はそれほど単純ではなくなっていた。社会人になったトアイとリンは、将来は別の道を歩むべきではないかと思い始める。 自分のブランドを立ち上げ、ファッションデザイナーとして成功したリンは仕事の夢に向かって突き進む。トアイを愛してはいたが、何を言ってものんびりしているように思えた。地元の修理工場でメカニックとして働くトアイは今の生活が続くことに満足しきっていたからだ。妊娠したリンは、トアイのぱっとしない人生に見切りをつけることにする。リンが去って初めて、トアイは追いかけるべき夢を見つける。 リンを取り戻すため、トアイは生活を立て直そうとするが、彼女の愛を射止める競争は厳しい。しかも、リンが高校生の頃に好きだったカーン（アイン・トゥ）が突然姿を現す。トアイは愛を取り戻せるのか。それともリンは彼のいない道を選ぶのか。 ベトナムの気楽な恋愛ドタバタ劇『ウィン・マイ・ベイビー・バック』はニャット・トラン監督の2019年のロマンチックコメディ。

かつては偉大な霊力を持つシャーマンだったティン・ラム（フィン・ラップ）は、世界の邪悪な勢力と戦うことができる男だった。現在のティン・ラムは謎の失明に襲われ、視力だけでなく、その力の大半を失ってしまった。もうほとんど選択肢が残されていないティン・ラムが2つの力を取り戻すためには、冒険の旅を始めるしかない。 何物にも代えがたい才能を取り戻す旅に出たティン・ラムは、すぐにさまざまな人物と出会い、彼らから人生について多くの大事な教訓を学ぶ。ティン・ラムは次第に、人生には自分が信じていたよりもはるかに多くの大事なものがあることを理解し始め、人生の本当の意味が徐々に明らかになっていく。旅を続けるうちに、彼はすべてをがらりと変えてしまうかもしれない真実に出くわす。 別の邪悪なシャーマンの陰謀を知ったティン・ラムは、自分が盲目になったのは単なる偶然以上の理由があるのではないかと、疑問を持ち始める。現在のような状況の背後には、何かの、あるいは何者かの存在があるのではないだろうか？もしそうだとしたら、真実を明らかにするための自分の旅に、誰が加わるのだろうか？ 謎と笑いに満ちた物語『盲目のシャーマン』は、ミン・タンリー監督による2019年のコメディー・ミステリー映画です。

クエン (ニン・ズオン・ラン・ゴック)は、ベトナムテレビ業界のゴシップクイーンだ。クエンがミスQとして知られている人気のテレビトークショー番組、『Showbiz Face-off』は、大好評を博しているが、この番組は噂を広め、スキャンダルの種を蒔くことを持ち味にしている。実際に、クエンがゲストたちの秘密を暴き、ゲストたちが逆上することも度々ある。クエンはまた、恋人のジャック(レ・ザン・ティエン)と付き合いだして1年が経つ。そんなある日、ジャックは夕食の最中に結婚を申し込む決意をし、クエンは「いいわよ」と応じる。 しかし、2人が結婚する前に、ジャックはクエンに、元大物女優であった自分の母親、タイ・トゥイエ・マイ (レ・カーン)と会って欲しいと思っている。母親は元大物映画女優だったが、何年も前に、フエののどかなリゾート地に引きこもり、人前に姿を現すことはなくなっていた。クエンがジャックの実家に到着すると、ジャックの家庭がとてつもなく裕福で、高貴な出であり、この一族の財産の相続人が、ジャック唯1人であることに気付く。タイ・トゥイエ・マイは会った途端にクエンが気に入らず、息子に相応しくないと考え、それどころか、ジャックにある高貴な生まれの幼馴染みとの結婚を強要しようとさえする。しかし、ジャックはクエンへの愛を諦めたがらず、驚くべきことに、ジャックの祖母は、若い方の女性であるクエンの後押しをする。しかし、誰が究極の闘いの勝利者となるのだろうか、母親だろうか、それとも恋人だろうか。 『The Royal Bride』は、ナム・シト、バオ・ニャン、ニャット・アンが監督した2020年のベトナム映画だ。 　

生まれた時から孤児だったドアン（Linh Son Nguyen）は、自分が何者なのか、どこから来たのかも知らなかった。幼い頃にカンフー・フォーのコー師匠(Mai Son)に引き取られたドアンは、成長してコー家のフォーレストランで働くようになるが、人生において他に誇れるようなことは何もなかった。レストランの配達員以外の能力を持たないドアンは、レストランの外での人生に踏み出すチャンスを与えられて来なかった。今この時までは。 若かりし頃のコー師匠は、カンフー・フォーのグランドマスターであるヴァン・クー師の弟子として修行することを許された、選ばれし2人のうちの1人だった。カンフーの獰猛さと料理の優雅さを組み合わせた古代の技法であるカンフー・フォーは、世界でも特に有名な麺料理づくりに使われてきたが、その技法をマスターするためには長年に渡って勉強に打ち込む必要があった。グランドマスター秘伝のフォーレシピを受け継ぐため、コー師匠とその仲間であり後にライバルとなるヴー（Hoang Phuc Nguyen）は、最後の課題で勝負をしなければならなくなってしまう。この課題で勝ったのはヴーだった。カンフー・フォーのマスターの称号を手にしたヴーのフォービジネスは大繁盛する一方、コー師匠のレストランの経営状態は徐々に落ち込んでいった。 今やレストランは破産寸前の中、ドアンはヴー家の道場に忍び込んで秘伝のレシピを盗み出し、コー家のレストランに名誉を取り戻すという使命を与えられる。自分の価値を証明するため使命を果たそうと動きだすドアンだったが、マスター・ヴーの娘であるチャウ・ヌヒ（Diem My）に恋してしまい、自らの忠誠心を試されることになる。自分を育ててくれた家族を救いたいという思いと、恋した女性への思いの間で揺れるドアンは、どちらの道を選ぶことになるのか？ アクション満載、麺大盛りのドタバタ劇『カンフー・フォー』は、Quoc Duy Nguyen監督による2015年に公開されたベトナムのアクションコメディ映画です。

ハン・ズオン（フオン・ジアン）は映画やドラマのスタントマンであり、女性になることをずっと夢見ていた。しかし、必要な手術を受けるのはいささか不安である。手術は法外な費用がかかるため、彼は性転換することを決めかねていた。しかしある日、ギャングによる血なまぐさい殺人を目撃してしまい、危険な暴力団員たちから逃亡することになる。 ギャングの追っ手が迫る中、彼は性別を変えればバレずに済むかもしれないと考え、勇気を出して手術を受ける。そして美しい女性になり、幸せな日々を過ごしていたが、またしてもトラブルに見舞われる。父親が病気になったのである。医療費を捻出しなければならない彼女は、高額賞金目当てで美人コンテストに参加することに。しかし、公共の場に戻ったことで、逃げようとしていたギャングが戻ってきた。彼らの犯罪の目撃者を永遠に消し去るために... 「ドラマの女王（The Drama Queen）」は、2020年ケイ・グエン監督のベトナム映画である。

Dong Hung（Hua Vi Van）、Phuong Trinh（Diem My）、Subin（Khang Trong）はごく普通の家族で、人並みの生活を送っていた。素朴な一家は、平凡な毎日に大きな不満もなく過ごしていたが、ある日突然、人生が一変する。 3人は宝石強盗の現場に遭遇し、怪しげな人々に狙われることになってしまったのだ。必死に追手から逃れようとするが、自分たちの力ではどうしようもない。そんなとき、ありがたいことにLe Tuyen（Viet Huong）という女性が現れ、助けの手を差し伸べてくれた。一家はLe Tuyenに導かれるまま、一大冒険を繰り広げることに。 不幸な一家は追跡を逃れるためにサイゴンのあちこちへ移動するが、次々と不幸が襲いかかる。追手の裏をかき、無事逃げおおせることはできるのか？　 「Lost in Saigon」は2016年製作のベトナムのコメディ映画で、犯罪に巻き込まれる家族の姿を描いている。監督はNamcito。

トゥー（ホァンイエン・チビ）は若い女性バイクタクシー運転手。ある日、無職の男サイ（クアック・ゴック・トゥエン）と出会う。サイは、家族が地元のマフィアに多額の借金をしたために嫌がらせを受けており、それをやめさせるためにマフィアの雑用を請け負うようになった。トゥーが自分の仕事に役立ちそうだと確信したサイは、彼女を専属運転手に雇う。 一緒に働き始めたトゥーとサイは惹かれ合うようになり、ぎこちなく友情を築き始める。その絆が恋愛に発展しそうになるころ、危険が迫ってくる。冷笑的なトーン（レ・ジアン）や策略家の大物（チュオン・ミン・クオック・タイが演じる）ら陰のある悪人たちが現れたからだ。緊張が高まるにつれ、二人は偶然の出会いを疑い始める。すべては何者かが仕組んだ凶悪な陰謀なのではないか...。 グエン・グエン・ホアン監督『ザ・ナイト・ライド』は2020年のベトナム映画である。

Nau Van (Lanh Thanh) と彼の長年の彼氏のIan (Vo Dien Gia Huy) はアメリカに住んでいる。二人は特別なミッションを果たすべく、Nau Vanの父の命日に生まれ故郷であるベトナムに戻る事を決意する。自分たちのセクシュアリティについてカミングアウトし、二人の関係性について話すつもりなのだ。 しかし言うは易く行うは難し、ということがわかる。Nau Vanは一家にとって初の男の子の孫であり、家系を維持することが期待されている。彼が最初Ianを「友達」として紹介すると、家族は即自分たちのお気に入りの話題へと移る。Nau Vanに異性愛同士の結婚を迫ろうとするのだ。いとこの女性がIan一目惚れすると事態は複雑になり、Nau Vanの年配の祖母は彼女を諦めさせようとしてIanが自分の孫であると言い始める。一方Ianは、Nau Vanがベトナムに来た本当の理由を打ち明けてくれることを切望している。 Nau VanとIanは家族に自分たちの愛を伝えることがでるだろうか。そして果たして二人は、周囲に心から受け入れてもらうことはできるのだろうか。 「Goodbye Mother（グッバイ・マザー）」はTrinh Dinh Le Minh監督の2019年ベトナム映画である。