非公式作戦（英題：Ransomed）

1987年、レバノンに駐在していた一人の韓国人外交官がテロ組織に拉致された。外交官の命が危険にさらされていることを十分に承知していた韓国政府は、テロリストの要求に従うしかなかった。250万米ドルの身代金を支払うことに同意した韓国政府は、来たる大統領選挙や1988年夏季オリンピック開催への名乗りに影響が及ばないないよう秘密裏に動き、外交官Lee Min Joon (Ha Jung Woo) に身代金を持たせ、同僚を帰還させる指令を与えてレバノンへと向かわせた。 外交官としてのMin Joonのキャリアは特別なものではなかった。輝かしい実績や驚異的な成功を収めたわけでもないMin Joonには、自分が作戦実行の手を挙げるという揺るぎない決意しかなかった。とはいえ、Min Joonはいつか米国への赴任を夢見ていた。それを実現するには夢以上のものが必要であることを理解していたMin Joonは、行方不明の外交官を帰還させるという極めて非公式な作戦に、なんとしてもという思いで自ら志願した。Min Joonは、帰国後の米国への配属を上司に同意してもらい、内戦の渦中にあるレバノンに向けて出発した。 レバノンに到着して間もなく、Min Joonは都会で抜け目なく生きる韓国人のタクシー運転手Pan Soo (Ju Ji Hoon) と出会うが、彼もやがてMin Joonが実行する作戦に巻き込まれることになる。韓国政府からの支援はなく、タクシー運転手だけが味方という状況で、Min Joonは手遅れになる前に、行方不明の外交官を連れ帰ることができるだろうか？ 実際の事件をモチーフにした「非公式作戦」は、Kim Sung Hoon監督が手掛けた2023年の韓国アクションドラマ映画である。