ウンナム（Bear Man）

古代の檀君神話によれば、熊はニンニク20個とヨモギ1束を食べると人間に変身するという。これは伝承上の古代熊であるウンニョには上手くいったかもしれないが、現実にそのようなことが起こり得るとは信じがたい。しかし、ツキノワグマの双子が行方不明になると、突然、何でも起こり得るような気がしてくる。 親北朝鮮の技術研究所の所有物であるウンナムとウンブクは、研究所に閉じ込められて一生を過ごすことになるかもしれなかったのだが、ニンニクとヨモギの組み合わせを食べたことで、不思議なことに2匹は人間の赤ん坊へと変身した。熊がいなくなったことに気づいた研究所の研究員であるナ・ボクチョン（オ・ダルス）は熊を探しに出かける。近くの洞窟で双子の熊の片方を見つけたボクチョンは、その赤ん坊を家に連れて帰り、自分の息子として育てる。悲しいことに、ボクチョンは子熊から赤ん坊になったもう一人の方は見つけることはできなかった。ウンナム（パク・ソンウン）はボクチョンの指導と世話を受けて育ったが、弟のウンブク（パク・ソンウン）はそれほど幸運ではなかった。  25年後、兄弟は再会するが、彼らの人生はこれ以上ないほどに違っていた。ウンナムが警官として働く一方、ウンブクは国内で最も悪名高い犯罪者の一人であるイ・ジョンシク（チェ・ミンス）の養子となっていた。熊として生まれ、人間として育てられた双子の兄弟は、互いに宿敵となるのか、それとも、彼らの奇妙な始まりが、最終的にこの二人を良い方向に結びつける絆となるのか。  檀君神話に基づく『ウンナム』は、パク・ソングァン監督による2023年の韓国ファンタジー・クライム・コメディ映画だ。