あらすじ
森中領(松坂桃李)は全日制大学の学生であるにもかかわらず、一日のほとんどを無気力に過ごしている。何の変変化もない人生に囚われたリョウは、生きる目的をリアルに感じることができないでいる。そしてよく、そんな人生に変化が訪れることなどあるのだろうかと考えている。彼はバーでアルバイトをしていたが、そこでも彼を単調で退屈な生活から抜け出させてくれるような出来事が起こることはない。少なくとも、友人の田嶋進也(小柳友)がとても興味深いある女性を彼に紹介するまではそうだった。
女性に特化した会員制エスコートサービスのオーナーである御堂静香( 真飛聖)は、日常見かけるような普通の女性ではない。リョウを雇うことに興味を持った静香は、彼をフルタイムで雇う前に、「情熱の試験」を彼に受けさせる。自らのパフォーマンスに対する詳細な評価を受けた後、リョウはその仕事を引き受ける。最初は少し恥ずかしさを感じていたが、その後すぐに、女性の欲望を満たすことが自分自身に真の目的をもたらしてくれることに気づく。
優しく、思いやりを持って、紳士的にふるまいながら、女性との会話や彼女たちとより深いレベルでつながることを学んでいくうちに、リョウは自分の人生がもはや空虚なものでも時間の無駄でもないことに気づく。タブーに囲まれた職業に就き働くリョウは、心から望んでいた充実感を見いだすことがだろうか。
石田衣良の同名小説が原作の『娼年』は、三浦大輔監督による2018年の日本映画だ。