タクシー運転手　約束は海を越えて

妻を亡くした後、キム・マン・ソブ (ソン・カン・ホ) に残っているのは、病院からの圧倒的多数の請求書と幼い娘だ。彼は今や娘を自らの手で育てなければならない。1980年にソウルの道路を行き来する地道なタクシードライバー、マン・ソブ は生計を立てるために、自分ができることは何だってやっているが、十分な収入では決してないようだ。しかしついに、運命が彼に軽く目配せすることを決めた日がきた。喜んで光州広域市まで往復してくれるドライバーになら誰にでも、大枚をはたいてくれる外国人乗客について、あるドライバーが話しているのを立ち聞きし、夜間外出禁止令の前に、マン・ソブはその仕事を引き受ける。 光州での市民の民主化デモの高まりを、報道したいと思っている西ドイツのジャーナリスト、ユルゲン・『ピーター』・ヒンツペーター (トーマス・クレッチマン)は、 こちらでの情報を伝えるためには、自分の命が危険にさらされることを知っている。外国人記者は入国を禁じられており、はるばるソウルまで到着するために、宣教師とビジネスマンの肩書を利用していたが、この速報を伝えたいなら、まだソウルでは十分ではない。マン・ソブと会ってから、二人は光州へ向けて出発するが、光州に通じるあらゆる道路は封鎖されているばかりか、厳重に警備されてもいる。この先が危険であるということで、阻止されないように、二人は光州に入るためのもっと独創的な方法を見つけるが、二人の周囲で次々に明らかになる高揚した出来事に、気がつくと熱中していただけだ。 この暴動に意図せず参加したマン・ソブとピーターは、ずっと法の限度を超えようとしながら、この状況の深刻さを記録しようとしているとき、自分たちがあらゆる職業や地位の見知らぬ人々と、友人になっていることにすぐに気づく。時間が足りず、幸運も尽きてきて、勇敢な２人は遅くなりすぎる前に、戻る方法を見つけなければならない。 実話に基づいているストーリー、『タクシー運転手　約束は海を越えて』は、チャン・フン監督の2017年歴史アクション映画だ。