あらすじ
恋のライバルたちを払いのけ、すったもんだの末に無事相思相愛になり、甘い同棲生活を始めた麗子と哲也。
いつものように愛の妄想をふくらませる麗子を、「親に紹介したいから、下田に一緒に行かない?」と哲也が誘った。「それって、つまり、プロポーズ?!」 麗子は色めき立つ。
麗子と哲也の実家があるのは、風光明媚な伊豆下田。麗子の父は大富豪の白鳥グループ社長。一方哲也の父は、地元の漁師。身分違いの二人だった。
麗子には忘れられない記憶がある。幼い日、哲也に一目惚れした麗子は、近所に住むすず婆に「お前たち、きっと将来結婚するよ」という予言を受けていたのだ。
運命の二人なのだから、どんな困難も乗り越えられると信じて生きてきた麗子。いそいそと哲也の実家へ。しかし、そこには哲也の幼なじみの留美がいて、哲也の両親にも気に入られている様子。ライバルに負けじと頑張る麗子だが、頑張れば頑張るほど失敗ばかり。哲也の母に呆れられる。
そして、そこにさらなる困難が。麗子の父の会社白鳥グループと大手開発会社桐生ゼネラルが計画するリゾート開発の、哲也の父は反対派漁師のリーダーだったのだ。麗子は哲也の実家を追い出される。
対立する秋本家と白鳥家。引き裂かれた二人はまるで、ロミオとジュリエット。
落ち込みながら、麗子が実家に戻ると、そこには冷徹なやり手ビジネスマンの桐生希一が待っていた。
桐生ゼネラルの御曹司である希一は、資金繰りが苦しい白鳥グループに、カジノ施設があるリゾート開発を持ちかけていたのだ。
下田カジノ計画を阻止すべく、哲也と麗子は、漁場を残し、地元の自然環境を活かしたプランを桐生ゼネラルに提案。希一もそれに乗り気になるが、あくまでもカジノ建設を求める希一の父 桐生ゼネラル会長の反対で、リゾート開発そのものが消滅してしまう。
しかし、それでは麗子の父の白鳥グループは資金難で倒産する。悩む麗子に希一は政略結婚をもちかける。一方、幼い頃から哲也に想いを寄せていた留美は哲也に猛アピール。
家の対立と、突然現れたそれぞれの恋のライバル。思いはひとつのはずなのに、すれ違い始める二人の気持ち。
父のために、心を殺して希一との結婚を決意した麗子。麗子を奪い返すことを決して諦めない哲也。
果たして、麗子が幼い日に聞いたすず婆の「お前たち、結ばれるよ」という予言は、実現するのだろうか?